形成直後の地球はそんなに熱くなかった?


 地球最古の岩石を探す努力は今も続いています。最近ではウィスコンシン大学のバレー(J. W. Valley)等が、西オーストラリアのジャックヒルズで採集されたジルコンが44億年という年代を示すことが報告しています。簡単に紹介しておきましょう。
 これらのジルコンのは、もともとは岩石の中に含まれていたのですが、風化によって周りの岩石はなくなり、風化に対する抵抗力の強いジルコンだけが現在まで残っているのだと考えられています。ジャックヒルズのジルコンの粒子は丸くなっていて、遠くから運ばれてきたことを示しています。遠くの地点から風化に耐え残ったジルコン粒子が運ばれてきてかなりの量存在しているということは、供給源には大量のジルコンがあったことを暗示しており、このことから、44億年前に一定の大きさの地塊(大陸)があったのではないかという説が提案されています。
 また、ジャックヒルズのジルコンに含まれる酸素の同位体比は、マグマオーシャンの中でジルコンが作られたという仮説のもとで導かれる値にくらべて酸素18の同位体の量が多いことを示している。このような重い酸素は地表面に水が存在するような低温湿潤な環境でジルコンが作られたと考えると説明できます。つまり、44億年の昔に既に海洋が存在していた可能性があるのです。

 J. W. Valleyが運営するサイト Zircons Are Forever に豊富な情報が載っています。
 日経サイエンス2006年2月号には「原始の地球はすぐ冷えた?」という題名で、非専門化向けの紹介論文が載っています。


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