[ピストン・コアラ]
海底の堆積物を採取するにはコアラ、特にピストン・コアラが使われます。ピストン・コアラは、パイプの中に堆積物を詰めて引き上げる装置です。ピストン・コアラには本体の横にトリガーがついていて、錘りが下がっています。ピストン・コアラを下ろしてゆく時、錘りは本体のパイプより5メートルほど深いところにあるように調整してあります。そのため、まず錘りが海底に着きます。するとトリガーが働いて海底から5メートルくらいの高さからパイプが落下します。パイプの中にはピストンが付いていて、このピストンは海底表面に留まり、パイプだけが堆積物の中にもぐってゆきます。
ピストンが堆積物の表面に密着しているため、パイプを引き上げる時にはパイプの中の堆積物が乱されることなく回収されるように工夫されています。
[深海掘削船]
深海底を掘削して地質試料を採取するために作られた船です。1970年代の活躍したグローマー・チャレンジャー(Glomar Challenger)号、その後を受けて活躍しているジョイデス・リゾリューション(JOIDES Resolution)号によって海底地球科学は大きな発展をして来ました。この船のドリルは深海底堆積物を完全に掘りとり、その下の海底玄武岩の基盤にまで掘り進みます。1970年代に大学院生活を送った私も、海底掘削で採取された岩石のK−Ar年代測定を行って博士号をとりました。この船では一度掘った孔にその後もう一度ドリルを入れることができると言います。掘った孔の横にソナーを置き孔の場所を知らせ、精確な操船とドリル操作でこの難しい技術を可能にしているのです。
日本でも深海掘削船「ちきゅう」の計画が進んでいます。