堆積残留磁化(Depositional Remanent Magnetization: DRM)


  深海底では1000年に1 cm程度のスピードで堆積物が沈殿する。(堆積速度は陸からの供給物が多ければもっと早い。) この堆積物の中には大変に細かい磁性粒子が少量含まれる。
海底の表面に溜まった堆積物は多量の水を含んでいて、たとえて言えば「しるこ」の様な状態である。 このような状態では磁性粒子は勝手に動くことが出来る。地球磁場は磁性粒子を磁場の方向に向きをそろえるように力をかける。 磁場の方向が変われば、磁性粒子は新しい磁場の方向を向いてしまい、堆積したときの磁場の方向は記録されない。 また、熱振動や海底の水の動き、海底に住む生物による擾乱は、磁性粒子が磁場の方向から外れる力を与えている。 堆積した直後の大量に水を含んだ堆積物はまだ残留磁気を獲得はしていないのである。

時間が経つにつれて新たな堆積物が堆積し、古い堆積物は次第に海底表面の下に埋められてゆく。 堆積物は圧縮され、隣の粒子と触れ合うようになり、勝手に動けなくなってゆく。 堆積物に含まれていた水はゆっくりと抜けてゆき、この時の緩い水の流れによって磁性粒子は地磁気の方向に向く。 この時事点で磁性粒子に働く力の中では地球磁場の力が一番大きいからである。  水が抜けて粒子がお互いに接触するようになれば、粒子は動けなくなり、水が抜けてゆくときに向いた磁場の方向を記録したままになる。

この堆積残留磁化の獲得機構を強調して堆積後残留磁化 (Post-Depositional Remanent Mangetization: PDRM)と呼ぶこともある。


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