ESR年代


 原子においては、電子は互いに反対方向のスピンを持った電子2個が一組になって存在している。石英などの鉱物に放射線(α線、β線、γ線)があたると、電子の内のあるものがエネルギーを得て一組の内の一方の電子がエネルギー準位の少し高い状態になる(漫画ではギャングに誘拐されて行ってしまう。)。放射線の量が一定であれば、単位時間に準位の高い状態になる電子の数も一定であるから、残される半端な電子の数も時間とともに一定の速さで増えてゆく。半端な電子の数と放射線の強さ(年間の線量など)が分れば電子が高い準位に蓄積するのにかかった時間を求めることができる。
 残された半端な電子はマイクロ波に反応するので、その反応の大きさを測定すれば半端な電子の数が分る。
 この方法は最後に熱がかかってから(その時、それまでたまっていた高いエネルギー準位にあった電子は全て解放されたと考えられる。)測定するまでの時間が求められるので、考古学の分野で土器の作られた年代を求める時などによく使われている。  放射線の量は、地中に埋まっていた土器などでは試料の周囲の土壌の含む放射性元素の量、宇宙線の量などから計算で求めたり、または土器の埋まっている近くに放射線測定用の器具を数カ月から1年間埋めて実際に測定したりすることによって求めている。


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