
炭素同位体比(δ13C)が小さくなるのは一般に、生物体に取り込まれた際の分別の結果と考えられている。
この図ではミドルマーカー層準以前には隕石の炭素同位体とほぼ等しかった炭素同位体比(δ値)が、急に低くなっている。
これはミドルマーカー層準以後には確実に生命が存在した証拠とされている。生物化石も発見された。
38億年の年代を示す西グリーンランドのイシュア表成岩体でも低い炭素同位体比が報告されているが、この炭素質物質は堆積物起源でなく、地殻深部起源だという議論もなされている。この説によれば炭素の同位体比が低くなったのは、生命とは無関係ということになる。炭素同位体比に基づく生命起源の議論は、必ずしも決着がついた問題ではないようである。
最古の生物化石として認められているのは、西オーストラリアのエイペクス・チャートに含まれるシアノバクテリア(藍藻)と思われる細胞化石を含む原核生物の化石で、この化石を含む地層の上下にある溶岩の年代測定から34億5000万年(+/-5000万年)前のものと言われている。生命の起源はこれ以前になるが、化石の証拠を求めるのは難しそうである。