隕石中に認められる次のような同位体の異常は太陽系形成以前の情報を与えるものと考えられている。
これらのXeは隕石に含まれる微小なダイアモンドや、シリコンカーバイドなどに含まれている。
酸素同位体
岩石試料が熱を受けるなどの地質学的な過程の影響を受けると酸素の同位体比が変動する。縦軸に酸素の17と16の比、横軸に酸素の18と16の比をとって示すと、このような通常の質量分別過程を経験した試料のデータは傾き0.5の直線上に並ぶ。しかし隕石の中には酸素の同位体のデータが傾き1の直線に載るものがある。このような酸素はヘリウム燃焼や炭素に対するヘリウム原子核の結合で生じた純粋な質量数16の酸素が加わったものと説明されている。これは赤色巨星の中心部で起こる過程である。1973年にシカゴ大学のClayton達によって発表された。
しかし広く受け入れられてきたこの説は、提案者であるClayton自身により1999年に撤回された。明らかに赤色巨星に原因を持つは他の同位体異常と酸素の同位体異常が同時に発見されることがなかったためである。
Ne-E
隕石に含まれる大部分のネオンの同位体組成は、太陽型ネオン(Solar)、惑星型ネオン(Planetary)、宇宙線による原子核破砕生成物(Spallogenic)の3つの成分が作る三角形の中に分布する。しかし、隕石の加熱温度を徐々に上げ、隕石から出てくるネオンの同位体を測定すると、ほとんど純粋な22Neが検出されることがある。このネオンをNe-Eと呼ぶ。Ne-Eは炭素燃焼過程、酸素燃焼過程に伴って生じる元素合成仮定で作られた半減期の短い22Naが隕石に取り込まれたあと22Neに崩壊したものと考えられている。
Xe-HL
隕石の含むXeの同位体組成は、地球大気中のXeの同位体組成と比べて軽い同位体が多く、重い同位体は少ない。この違いを、地球が出来るとき、選択的に重いXeを捕らえたなどいくつかの節で説明しようとしても、完全に説明することは出来ない。隕石の含むXe同位体は重いXeと軽いXeに富んでいることは否定できない事実となってきている。
重いXe同位体の過剰をウランやプルトニウムの自発核分裂の生成物で説明しようとする試みも成功しなかった。現在もっとも有力な仮説では、この過剰な重いXe同位体と軽い同位体は超新星爆発時にr過程ならびにp-過程で作られると考えている。
Xe-S
一方、隕石試料を慎重に処理してXe同位体を測定すると、質量数128から132までの同位体だけが含まれている場合がある。このXeは赤色巨星の外縁部でs-過程によって作られたとされている。