高森遺跡は幻だったが・・・
50万年といわれた高森遺跡は、捏造されたものと分かった。その人が発掘に加われば必ず旧石器が出るとして「神の手」とまで言われたF氏が関与した旧石器の遺跡はすべて捏造であるという結論になった。史跡に指定されていた、馬場壇、座散乱木も指定取り消しとなった。
私も年代測定という役割で高森遺跡研究に関係した。現在の研究は広い学問分野の研究者が集まって一つのプロジェクトを組むことが多いが、その際、根底にあるのはお互いの信頼である。同じ学問に情熱を持つ者同士、悪意はあるまいという甘いといえば甘い関係であったのかも知れない。自分の専門以外の分野であれば、信頼できる専門家が保証すれば、そう信じて研究をするのが普通である。そのような信頼感がなければ共同研究などできないが、相手を見抜く目というのはやはり大切なのだなと教えられた事件であった。
この研究に伴って得られた年代結果に関しては、直接石器の年代を測定したものでないので、遺跡がなくなっても全く影響を受けないことを書き添えておきます。
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